フリーランスの手続きで注意すべきこととは

フリーランスになるためには、まず開業届を税務署に提出しなければなりません。提出しないことへの罰則や催促はありませんが、所得控除を受けられない、脱税を疑われるなどさまざまなリスクが高まります。事業開始から、1か月以内に提出するようにしましょう。税務署へ提出する書類には、青色申告承認申請書もあります。青色申告にすると、赤字を3年間繰り越せる繰越控除、青色申告特別控除などの特典を受けることが可能です。ただし、事業開始から2か月以内に提出しないと、その年は青色申告できません。開業届とともに提出すると、手間が省けます。

フリーランスになると、国民年金と国民健康保険の加入手続きも必要です。まず、国民年金は年金手帳もしくは基礎年金番号通知書を持参して、居住する市区町村の役所にて手続きを行います。いずれも紛失している場合は、年金事務所で手続きを行わなければならないので注意しましょう。国民健康保険については、退職後14日以内に役所で手続きを行います。手続きには職場を辞めた証明書、本人確認書類、保険料を振り込むキャッシュカードまたは通帳などが必要です。

健康保険に関しては、退職した職場の健康保険に任意で継続できます。しかし、継続できるのは2年間のみで、原則として途中で国民健康保険や家族の健康保険の扶養には切り替えられないので、どちらが良いか慎重に判断しましょう。エンジニアの仕事は、複雑で時間がかかることも珍しくありません。仕事を始めてからだと手続きに行く時間が取れない恐れがあるため、あらかじめ手続きを済ませておくと仕事に集中できます。